心は意識と無意識で構成されており、人であるときの心と人間であるときの心のはたらきが異なる。人間の心は心理の基準であり、表現であり、心理がはたらく原理と規則である。人間は幸福を追求する心をもっている。男性と女性には心の違い、幸福追求の違い、感情記憶の違い、没頭の違いがある。したがってこころ理論は意識と無意識がはたらくようにする心の存在、心はこころ遺伝子によってはたらき、心は心理をはたらかせる。こころ理論はそれらの内容を究明した心理理論である。
序文
著者はさまざまな心理障害を研究し、治療法を開発しており、心理理論も開発している。本書は筆者が心理障害を治療するためのカウンセリングと教育をもとにして開発した心理理論書である。著者は心理学、カウンセリング学、精神医学においては非専攻者であるが、長い間、心理障害を治療するための心理カウンセリングと心理治療の教育をとおしてこころ理論(mimind)、性こころ理論(xesmind)、こころ遺伝子理論(migene)を開発し、検証した。そして心理学者と医学者をはじめとする一般の人たちもさまざまな分野で研究できるようにこころ理論を執筆するにいたった。できるだけ専門用語よりは日常用語を使用し、こころ理論において新しく使われている用語については脚注で説明した。
著者は本書を執筆しながら本書の構成においてかなりの部分で悩んだ。第一章ではこころ理論の仮説について、第二章では人間の心と心理について、第三章では人間の心と心理の基礎について、第四章では男性と女性の心のはたらきが異なることについて、第五章では習慣と性格について、第六章では性心理について、第七章では会話の心理について、第八章では幸福の心理について、第九章ではトラウマについて、そして第十章では心理障害について説明した。
著者は心理障害を認識障害、感情記憶障害、表現障害などに区分し、これにたいするそれぞれの治療法を開発したあと臨床をとおしてその治療法を検証した。心理障害の原因分析と治療方法を研究しながら人間の心と心理がはたらく原理を新しく開発する必要性を感じるようになった。このような経緯でカウンセリング報告書を分析してこころ理論、性こころ理論、こころ遺伝子理論を開発することができた。
男性と女性の心と心理がはたらく原理を分析した結果によれば、男性と女性は問題の認知と解析の方法、ストレスと傷のはたらき、心理障害が互いに異なっていながらも複合的に作用し、はたらくという事実を発見し、このことを体系的に整理したのがこころ理論である。
本書が出版されるにあたって、多くの面で支援を賜った韓国心理教育院の院長であるパク・ビヒョン氏、著者と常に共にしながら助力になったカン・ヘジュ氏とパク・ヨンホ氏、そして心理研究フォーラムのソン・ユンス氏、キム・ジョンイル氏、コ・ユンヒ氏、それからこころ理論を多くの人々を対象に教育を行っている教育専門家の皆さんにも心から感謝の意を伝える。この方々の協力がなかったなら、こころ理論の開発は難しかっただろう。そして何よりも長い間著者に心理障害の治療をうけた方々、また心理治療の教育やこころ教育をうけた方々にも感謝する。この方々の心理治療についての臨床データがあってこそこころ理論を確立し、開発することができたのである。
また著者が人間の心と心理がはたらく原理を研究し、集中できるようにし、失敗を乗り越え情熱的な生き方ができる習慣を身につけさせた多くの知人や友人にも感謝申し上げたい
最後に著者にたいしてどんなことがあったとしても信頼して、黙々と応援してくれた家族に感謝の気持ちを伝えたい。
目次
序文
第一章 こころ理論
1 こころ理論の研究背景
2 こころ理論の仮説
3 こころ理論の応用
第二章 人と人間
1 体と心
2 人間の心
3 事実と感情
4 生と人生
5 心理の比較
第三章 心と心理
1 心理体系
2 心理の発達過程
3 認識心理
4 記憶心理
5 表現心理
6 理解と配慮
7 人間関係
第四章 男性と女性の心
1 心の違い
2 感情記憶の違い
3 幸福の違い
4 感情没頭の違い
5 心理の「過ぎたるは猶及ばざるが如し」
第五章 習慣と性格
1 習慣の形成
2 習慣の変化
3 心理の対称
第六章 性心理
1 成年と未成年
2 女性の性心理
3 男性の性心理
4 自己の性の決定権
5 心理の純潔
6 性犯罪
第七章 会話の心理
1 感情と意見
2 会話の認識
3 感情の対立
4 会話の方法
第八章 幸福の心理
1 幸福の原理
2 女性の幸福
3 男性の幸福
第九章 トラウマ
1 トラウマの発生
2 ストレスと傷
3 トラウマの防御機制
第十章 心理障害
1 認識障害と感情記憶障害
2 感情記憶障害(うつ病)
3 表現障害 (依存症)